小学校受験の絵画対策では、
「家庭での関わり方」が結果を
大きく左右します。
実際の指導現場では、
「一生懸命取り組んでいるのに、
なぜか評価が伸びない」というご相談を
受けることが少なくありません。
そのようなご家庭には、
知らず知らずのうちに身についてしまった
“NG習慣”が共通して見られることがあります。
この記事では、
小学校受験・絵画分野において
家庭練習でやってはいけない5つのことを、
理由とともに、
できるだけ分かりやすくお伝えします。
「今日から少し意識を変えてみよう」
そう思っていただける内容になっていますので、
ぜひ参考にしてみてください。

やってはいけない①見本を見せる
見本を見せて、その通りに描かせる
家庭練習でとても多いのが、このケースです。
- 大人が描いた絵を見せる
- 毎回同じ描き方になってしまう
- 描き方を細かく決めてしまう
一見すると、
「きれいに描けている」
「上手に見える」
ように感じられますが、
実は評価にはつながりにくい練習です。
小学校受験の絵画では、
「上手に描けたか」よりも指示を聞き、
自分で考えて描いたかが見られています。
見本通りに描く練習を続けていると、
主体性や思考力が育ちにくく、
少し条件が変わっただけで対応
できなくなってしまいます。
やってはいけない②描き足し
大人が線を直す・描き足す
- 顔を少し整えてあげる
- バランスを直してあげる
- 「顔は丸、体は四角でいいからね」
と省略させる
つい手を出したくなる場面ですが、
これは試験の評価とは
合わない関わり方です。
大人が手を入れた瞬間、
その絵は「その子が一人で描いたもの」
ではなくなってしまいます。
また、
「どうせ直される」
「一人ではできない」
という気持ちにつながり、
お子さまが自信を失ってしまう
こともあります。
やってはいけない③ルールで固める
色や配置を細かく指示し、ルールにしてしまう
- 色を決めてしまう
- 配置を毎回同じにさせる
こうした関わりが続くと、
指示を待つ癖がついてしまいます。
本番では、
- その場で
- 初めて聞く指示を
- 自分で判断して描く
ことが求められます。
家庭で細かく決めてもらっている子ほど、
本番で手が止まったり、
周りの様子が気になって
チラチラカンニングをして
しまう傾向があります。
やってはいけない④時間制限
制限時間を意識しない練習
家庭では、
- 自由に描かせていたら雑になってしまう
- 逆に、納得いくまで描かせてしまう
- 「時間は気にしなくていい」と言ってしまう
ということが起こりがちです。
ですが、試験には必ず制限時間があります。
時間感覚が育っていないと、
- 描き終わらない
- 後半が雑になる
- 焦って内容が崩れる
といったことにつながってしまいます。
家庭練習でも、
「今日は20分で描いてみようね」
と、やさしく時間を意識させて
あげることが大切です。
やってはいけない⑤ダメだし
失敗をすぐ否定する・正解を教える
- 「それは違うよ」
- 「こう描いたほうがいい」
- 「前も言ったでしょ」
こうした声かけは、
お子さまの表現する気持ちを小さくしてしまいます。
絵画試験で評価されるのは、
「失敗しない子」ではなく、
最後まで自分で描こうとする姿勢です。
失敗したときこそ、
- 「どうしたかったのかな?」
- 「どんなことを描きたかったんだろう?」
- 「もう一度考えてみようか」
と声をかけてあげることで、
思考力や表現力が自然と育っていきます。
まとめ|家庭練習で大切にしたいこと
家庭練習で大切なのは、
上手に描かせることでも
正解を教えることではありません。
大切なのは、
- 考えさせること
- 自分で決めさせること
- 最後まで描かせること
そして、
「どうしたかったのかな?」
「これからどうなるかな?」
と、気持ちや考えを引き出してあげることです。
小学校受験の絵画は、
特別な才能を見る試験ではなく、
日常の関わり方がそのまま表に出る試験です。
今日から
「やってはいけないこと」を一つ減らすだけで、
お子さまの描く絵も、取り組む姿勢も、
少しずつ変わっていきます。
ゴールの10月まで、
実はあと10か月しかない
新年長の生徒の皆さまが、
不安よりも「描くことが楽しい」
という気持ちで
試験当日を迎えられることを、
心より願っています。
よかったらはっちに体験に来てくださいね



